めんどくさい女§5


彼女は書類室の前で突然立ち止まる。
「なんだろな?」と不思議に思う私。
そして彼女は振り返ってコウつぶやく。
雰囲気たっぷりに。
「・・・今、何か感じませんでしたか?」


おい、新しいギャグか?爆笑するぞ、コノヤロー


この女性が何を感じ、何を見ようが、
私に彼女と同じモノを見ることは出来ない。
なぜなら、彼女が見るものは、鏡に映った彼女の心の中にあるものだから。
どれだけ頑張っても、彼女の心を覗くことは私には出来ない。
たとえ私と彼女が付き合ったって、彼女の心の中は見えないもーん。
私は彼女を遠くから見守ることにしよう。


「なんかー、昨日見ちゃってさー」
そう自慢するソコの特別な能力をお持ちなアナタ。
あるオッサンが言うてはりました。
「貴方が闇を見つめるとき、闇もまた貴方を見つめている」
見るってことは、見られてるってことさ。
お気をつけなさい。
闇は深遠です。
アッチの世界に連れていかれちゃうよー(笑)