歯医者の迷惑な客


数年前、
友人数人と食事する機会があった。
その時に知り合ったのは歯科衛生士さん。
キレーな可愛らしい女の子。


前後の流れは忘れちゃったけど、
場はなぜか「変なお客さん」の話で盛り上がってた。
「今までで一番普通じゃなったお客さんってドンナ人?」
そうですねぇ。
基本的に皆さん大人しく言うことをヨク聞いてくれますよ。
でもね、たまーに普通じゃナイお客さんいますね。
「ふーん、どんなお客さん?」
定年を迎えたぐらいのお歳かなぁ?
年配の男性の方なんです。
まぁ、お爺ちゃんなんですけどね。
私が口の中に指を入れて歯を確認しますよね、
手を入れた途端ですよ。
なんと、そのお爺ちゃん、私の指を舌で舐めるんですよー。
その舐め方がなんともネットリとして気持ち悪いんです。
手袋越しに舌の感触が伝っちゃって。
もー、私、ビックリしちゃって、
反射的に手を引っ込めたんですけどね、
お爺さん、私を正面から見据えたままニヤニヤ笑ってるんですよ。
もー、ゾっとして。
怖くて怖くて。
「・・・」
でも、私も仕事だからヤッパリ口を開けようとするんですけどね、
指入れた途端、ヤッパリ嘗め回すんですよ。
あのニヤニヤ顔で。
「・・・へー」
仕方ないから私、舐められっぱなしですよ。
舌を掴んで引っ張ってやろうかと思いました。
「そのお爺ちゃん、今でも来るの?」
月一回来るんですよね。
私以外の人だと指を舐めたりしないらしいんで、
最近はコノお爺ちゃんが来ると私、先輩に変わってもらうんですー。


彼女は笑顔で話してくれました。
この話、俺には刺激が強過ぎて、
忘れることが出来ません。
歯科衛生士さんって大変。