続・続・続・ミラクル

兄貴と家に戻ってみれば、バべキューの準備が整っていた。
「眼はどうや?」
尋ねるカーちゃんに
大西ライオンばりに「シーンパーイないさー♪」
と歌ってやろうかと思ったけど止めた。
どーせ、カーちゃんにこのネタは分かるまい。
・・・そういや、腹が減っていた。
トレーには、野菜、肉、フランクフルト、イカ、オニギリ、
美味そうな食材が揃ってる。
それでは頂きます。
「喉もと過ぎれば」
モリモリ食って、ビールを飲めば、モウさっきまでのことはどこへやら。
チビちゃん達と陽気にハシャイデしまった。

バーべきゅーを片付けながらカーちゃんは言う。
「こんなん言うのもなんやけどなぁ、被害者がアンタで良かったわ。チビ達の眼に入ってたら私どーしてえーかワカランかったでなぁ。」
黙ったまま聞き流したけれど、カーちゃん、確かにアンタの言う通りだわ。
チビちゃん達がアノヨウナ激痛を味わうくらいなら、俺は進んで身代わりになろう。
瞬間接着剤の犠牲者は、俺が適任だったのさ。
真っ赤に燃えた炭火をトングでイジりながら、俺は一人ほくそ笑んだ。
「この話、ブログで公開すれば、皆さんにエンターテイメントを提供できるぜ。」
俺が心の中でソウつぶやいたのは言うまでもない。