なんちゃって写真講座

ビールを飲みながら先生は言う。
「写真はさぁ、撮りたいように撮ればいいんだよ。『DON'T THINK,FEEL IT』。考えちゃダメ、感じるんだわ。」
ブルース・リー
「とにかく毎日パシャパシャ撮ってれば良いの。そうだなぁ、例えば一週間とか期間決めて毎日撮るのさ。そんで撮った全ての写真を眺めてみれば良いよ。撮ってる時は分からなかったコトが分かるから。」
−ナニが分かるのさ?
「色々。まずね、自分がドウいう写真が好きかってことが分かるよ。『写真の好み』てさぁ、自分じゃヨク分かってないことがあるんだよ」
−?
「俺、写真を始めた頃は『風景』を撮りたかったのよ。街並みとかさぁ、自然とかキレイだろ?『ああいうのが撮りてーな』って思ってさぁ、何にも考えずタダタダ撮りまくったのさ。半年くらいね。」
「ある時コレまで撮った全ての写真を眺めてみたのさ。で、気付いたの。貯め撮りした全ての写真を眺めてみれば、『風景』の写真よりも『人物』の写真の方が圧倒的に多い。『あれー?俺ってば「風景」よか「人物」の方が撮りたかったのか!!』その時始めて自分の『写真の好み』ってヤツが分かったのさ。」
−・・・始めから気付かんもんか?
「うーん、俺は気付かなかったなぁ。撮り始めてみるとさぁ、自分が思ってなかった方向に興味が沸いてきたりするもんなんだよ、コレが。」
−じゃぁ、まずは撮ることか
「そうだ。『DON'T THINK,FEEL IT』。考えちゃダメ、感じるんだわ。」
「始めの頃はカメラ持って歩いてるだけで嬉しくてさぁ。一眼持って歩いてると『俺、カッコいい』って錯覚しちゃうんだよなぁ。コンビニ行くのに一眼抱えて行ったこともあるんだぜ、店員さんに見て欲しくて。後で聞いた話だとね、『撮りもしない一眼ぶら下げた少年』がいるって俺、近所じゃ有名だったらしいぞ。」
「まずは撮ること。そこから始めなよ。考えちゃ撮れなくなっちゃうからね。考えちゃダメ、感じるの。『DON'T THINK,FEEL IT』」
−・・・オマエ、その言葉が言いたいだけだろ?
「バレタ?(笑)」