川原で青年に出会う

夕方、川原で一人ポンポンとボールを蹴ってたら
知らない兄ちゃんに話しかけられた。
「お一人ですか?一緒にボール回しでもやりませんか?」
「エヘヘ、俺、ヘタクソだけど良い?」
一緒にボールを蹴って頂きました。
ボールを回しだしてスグに気付いた。
この兄ちゃん、妙に上手。
ピタっとボールを止めたと思ったら
俺の足下にボールを渡してくれる。
左右の脚で、まぁ、正確に蹴る。
そして、一番目を引いたのは、体の動き。
なんというかな、柔らかいのである。
余計な力が抜けてて無駄がないのである。
蹴る瞬間も、トラップする時も自然。
蹴るボールも柔らかい。
なんかユックリと飛んでくる感じ。
もう惚れ惚れするほどに無駄がない。
なんでソンナに上手なの?
訊いてみた。
「俺、新潟のアルビレックスのユースにいたんす」
えぇぇえぇええ?!!?!?!マジっすか?!?!?!すげーなぁ、おい・・・。
じっくり観察させてもらいました。
俺と何が違う?
・・・全部違う(笑)
レベルが違う。
でも目を引いたのはボールを受ける時の動き。
これなら俺にも出来そうだ。

  1. トラップ前には首を振って回りを確認する
  2. 時には手を上げて相手を牽制する
  3. 受ける前に前後左右に動きフェイクを入れる
  4. 次の動きにつながるようにボールに正対せず半身でボールを処理する

ああ、その動きは知ってるぞ。
新しいことは何もない。
コーチに言われてることばかりだ。
この兄ちゃん、当たり前のことを当たり前に愚直に繰り返している。
これなら俺にもスグ出来る。
いやぁ、なるほど。
サッカーに魔法はない。
当たり前のことを当たり前にやる。
なるほど、兄ちゃんスゲーぞ!!!!!
兄ちゃんと笑顔で楽しい時間を過ごさせてもらいました。
お礼にジュース一本おごらせて頂きました。
いやぁ、良い時間だったね、
勉強になりました。